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HY SKY Fes 2025&前夜祭 レポート 公開!

今年で6回目の開催!

HY主催の音楽野外フェス「HY SKY Fes 2025 & 前夜祭」

 

 前夜祭 

特別な距離で楽しむライブステージ

 

2025年3月14日(金)18時より「HY SKY Fes 2025 &前夜祭」の前夜祭が沖縄県総合運動公園多目的広場で開催された。

HYによるアコースティックライブのほか、沖縄生まれのシンガーソングライターAnlyが楽曲を披露。

SKY Fesが掲げるテーマである「みなさん、今日の夜も明日の朝から晩まで、そして明後日まで全部楽しんできてね!」というメッセージを添えて、14日から始まる3日間のスタートを切った。

ステージとの距離感がないのが前夜祭の魅力で、前夜祭が開催されるグリーンステージは、高さ50センチメートルほど、前列の観客との距離はわずか1メートルほどと、まるでショッピングモールのイベントステージのような舞台だ。

その物理的な距離の近さに加え、ステージからの語りかけとそれに応える来場者の心の距離が近いのが前夜祭の大きな魅力である。

 

まずはHYとAnlyが登壇し、SKY Fesの始まりやコンセプトについて紹介した。

今年で6回目を迎えたSKY Fesの特徴は、世界一クリーンなFesをめざしたさまざまな取り組みにある。HYメンバー自らが廃材をリユースして一つひとつ想いを込めて手作りした装飾は、毎年フォトスポットとして注目を浴びている。

特に今年はHY結成25周年の節目であり、装飾のテーマを春節に見立てて赤で統一。

アジアンな雰囲気をイメージし、会場内のいたるところにアジアンレッドが散りばめられている。

ほかにも楽器作りワークショップで廃材を使用したり、ゴミ拾い活動にHYメンバーも参加したりなど毎年続けている活動がある。

フェス終了後の月曜日にHYメンバーが最後のゴミ拾いを行い、「来たときよりもきれいな状態」で会場を去るのも、SKY Fesの特徴だ。

そして今年から新たに古着の回収が加わり、できることから少しずつ世界一クリーンなFesをめざしている。

パネルディスカッションではネスカフェ沖縄生産プロジェクトを迎え、沖縄県産のコーヒー豆生産への挑戦を紹介。

沖縄は日本のなかで唯一コーヒー栽培ができる特別な地域であることから、沖縄県の農業の課題解決としてスタートしたプロジェクトだ。

それに賛同したHYが2024年に作ったテーマソングが「明日種〜アシタネ〜」である。

実は沖縄県では100年以上も前からコーヒー栽培はされていたのだが、大規模に特産品化をめざしたのは2019年からである。

本格始動してから5年が経ち、台風や温暖化などの影響で収穫量を安定させるのにたくさんの苦労を重ねている。そこで苗木から収穫までかかる期間や大変さを知ってもらいたいと、コーヒーの苗木植え体験を企画。

参加者は苗木植え体験に加えてHYメンバーとともに写真が撮れる特典がついてくるので、ぜひ興味がある人は参加してほしい。

2つめのパネルディスカッションでは、沖縄の三線の生産課題について紹介。

沖縄の伝統的な楽器である三線だけでなく、和楽器全体が存続の危機にある。そこで「そこにあるべきではない三線」を作るプロジェクトをスタートさせた。

三線の材料の調達が難しくなっていることから、白化したサンゴの粉を材料のひとつとして起用。

本来白化したサンゴ自体存在してはならないものであり、それを材料として使用するのは本望ではない。

「そこにあるべきではない三線」を生み出すことで問題を提起し、さまざまな課題に語りかけるプロジェクトだ。

また、HYを通して多くの人に漆の可能性を届けたいと、白化サンゴに漆を塗るという挑戦も加えた。

さまざまな人の想いと魂を込めて作り出された、世界初の「そこにあるべきではない三線」がこの前夜祭で初披露となった。

加えてHYの「そこにあるべきではないもの」をこのプロジェクトに重ね、PVを新たに撮り直すなど、HYもともに課題解決へのさまざまな一歩を踏み出していることを伝えた。

 

日が沈みはじめた19時ごろ、雨が降るなかいよいよ前夜祭のライブステージがはじまった。

ゲストアーティストは、沖縄県伊江島生まれのシンガーソングライターAnly。

“Hello Hello Hello Hello 君だけの空を見上げて Hello Hello Hello Hello 羽を広げ飛んでゆこう”の歌い出しから「Freebird」をスタート。

「HY SKY Fes 2025 & 前夜祭、楽しんでいきましょう」と高らかに叫び、勢いよくライブが始まった。

「前夜祭という特別なステージで歌わせてもらえることをめちゃくちゃ光栄に思っています。そして、沖縄に来てくれてありがとう。そんな気持ちを込めて歌います。」とアカペラで歌い始めたのは「Welcome to my island」。

アコースティックギターの音色と力強い歌声に、会場が一気に引き込まれた。

続く「カラノココロ」は、前夜祭特別バージョンとして夜の雰囲気にあわせ、しっとりと歌いあげ、「エトランゼ」では会場にコール&レスをリクエスト。

アップテンポなサウンドと圧倒的な歌唱力ですっかりあたたまった会場で最後に歌ったのは、メッセージ性の強い楽曲「好きにしなよ」。

「なにか迷ったときの魔法の言葉を教えます。好きにしなよ」の言葉を添えてスタートした「好きにしなよ」に会場が「好きにしなよ」で応え、優しさが広がるひとときとなった。

指笛と拍手が湧くなか締めくくられたAnlyのステージは、とてもあたたかくそして元気を与えられるものだった。

前夜祭最後のステージは、HYによるアコースティックライブ。

「HY SKY Fes 2025 & 前夜祭へようこそ!雨は降っているけど、僕たち全力でみなさんの心を晴れさせたいと思います。

僕らの音楽、全力でからだ全身で受けとってくれますか?」と新里が叫び、大きな喝采が起きた。

1曲目に披露したのは「LOVE」。愛のあたたかさを感じながら聞けば雨なんてどっか吹っ飛ぶから、とのメッセージを添えてしっとりと歌いあげる。

いつの間にか月が顔を出しはじめ雨音が止み、静かになった会場でバラード「あなたを想う風」を披露した。

続いて、現在大ヒット中の映画『366日』の主題歌であり、代表曲「366日」のアンサーソングである「恋をして」をアコースティックバージョンで歌いあげ、それぞれの胸に秘めたあのときのあの情景が溢れ、とてもエモーショナルな時間となった。

新里が最後に「最高だね」と呟き、静かに終えたのが印象的だった。

「この三線を使って僕らの願いも音色に変えて、未来にこの想いが届くように一つひとつの弦を気持ちを込めて弾いて、届けていきたいと思います」と「そこにあるべきではない三線」とともに楽曲「そこにあるべきではないもの」をスタート。

沖縄らしいサウンドと三線の音色が響き渡り、大きな拍手と指笛を浴びるパフォーマンスとなった。

最後は「明日種〜アシタネ〜」でこの日1番の盛り上がりをみせ、元気にみんなで歌って踊り、前夜祭というスペシャルな時間を終えた。

 

<3月14日(金) 「HY SKY Fes 2025 & 前夜祭」前夜祭セットリスト>

■Anly

M1 Freebird

M2 Welcome to my island

M3 カラノココロ

M4 エトランゼ

M5 好きにしなよ

 

■HY

M1 LOVE

M2 あなたを想う風

M3 恋をして

M4 そこにあるべきではないもの

M5 明日種〜アシタネ〜

 

 

 DAY1 

約1万人が来場 HY含む8組の豪華アーティストが出演!

 

雨が降るなかでのスタートだったため、10時の開場からゆっくりとしたペースで来場者が集まりだした。

メインステージの出演アーティストはHY含め8組。

11時15分、オープニングアクトから「HY SKY Fes 2025」がスタートした。

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オープニングアクトを務めたのは、3名の芸人ラッパーからなるグループ「THE安里1丁目ミラクルボーイズ」。

「HY SKY Fesは日本一、いや世界一と聞いております。一緒に盛り上がれるな〜?」の呼びかけに、オーディエンスが拍手で応える。

まずは自身の紹介を含めた楽曲「THE安里1丁目ミラクルボーイズ」を披露。

続いて沖縄県民のシンボルストリート・国際通りをテーマにした「奇跡の1マイル」で、ウチナーンチュ魂を見事に観客に焼き付けた。

大サビでは「レッツ!ダンス!ウチナーンチュ レッツ!ダンス!ヤマトゥンチュ レッツ!ダンス!世界中」を高らかに叫び会場をひとつにし、SKY Fesの幕開けとしてぴったりの楽しいひとときとなった。

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12時ちょうどカウントダウンから、「HY SKY Fes 2025 スタート!」の子どものアナウンスとともにHYのウェルカムライブがスタート。

メンバーの名前を叫ぶオーディエンス、それに応えるように手を振るメンバー。

「SKY Fesにお集まりのみなさん、ハイサイ!HYです!」「みなさん、楽しむ準備はできてますか〜?」「みなさん、元気ですか〜?」の呼びかけに会場から大きな拍手が湧く。1曲目はSKY Fesのテーマソングである「SKY」を披露。

“うれしいときも 悲しいときも”と静かに歌い出し、そして大きな掛け声とともに元気よく演奏をスタート。

続いて「Ocean」を仲宗根とともに優しい声でテンポよく歌いあげた。

「HY SKY Fes みなさん最後まで楽しんでいってね」の言葉で会場をしっかりと温め、ウェルカムLiveが締めくくられた。

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1組目のアーティストはスリーピースロックバンド「BURNOUT SYNDROMES」。

“飛べ fly high!”の歌詞とアップテンポな音で勢いよくライブをスタートさせた。「FLY HIGH!!」「BLIZZARD」「花一匁」の人気曲を続けて披露。

「BLIZZARD」では津軽三味線の音色で圧倒的な存在感を放ち、続く「花一匁」では会場を一気にエモーショナルな雰囲気へと変えた。

音を奏でる技術の高さが際立つ彼らのステージに、徐々にオーディエンスが惹きつけられていく。

さらに石川大裕(Ba&Cho)の雨よけテントから飛び出してステージを自由に演奏する姿は、見ていてとても楽しくなる。

MCでは「SKY Fesに出られてしにうれしいさ〜!」と沖縄独特の言い回しで叫び、オーディエンスは大盛り上がり。

そして「今回はみなさんに聴いて欲しくて、たくさん曲を持ってきました。

最後まで楽しんでいってくれますか?」と人気アニメのオープニングテーマソング「ヒカリアレ」へとつなげた。

続いて雰囲気を一変し、おしゃれなサウンドから「BABEL」をスタート。

「PHOENIX」「Good Morning World!」を披露し、メッセージ性の強い歌詞と高い技術力、そしてハートフルなパフォーマンスが心に響き続ける40分となった。

卒業式や入学式など環境の変化が多いこの季節に、多くの人がエールを受け取っただろう。

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2組目のアーティストはスターダスト☆レビュー。

根本 要(Vo&Gt)のアカペラによる自己紹介からスタートし、圧倒的な歌唱力で一瞬にしてオーディエンスの心をつかんだ。

そしてアカペラから始まる「AMAZING GRACE」で、さらに引き込んでいく4人。

鳥肌もののコーラスを目の当たりにし、続く「夢伝説」では懐かしいメロディーに会場の大人たちが惹きつけられた。

「今夜だけきっと」はオーディエンスも一緒に大合唱。

ある程度の年齢の人なら誰しもが耳にしたことがある歌い出しに、ハッとした人は多いのではないだろうか。

そして「木蘭の涙」をピアノの優しいサウンドとともに魂を込めて歌い、会場が感動の渦に包まれる。

素晴らしい名曲を生で聞けたことに、多くの人が幸せを感じたことだろう。会場内が静かに聴き入っていた。

そして「トワイライト・アヴェニュー」、続いて「オラが鎮守の村祭り」でリズミカルな歌詞とサンバミュージックで会場を一気に明るく楽しい雰囲気に導いた。

最後の楽曲は「と・つ・ぜ・ん Fall In Love」。

序盤で感動を生み、終わりは明るく楽しく、スターダスト☆レビューならではのエンターテイメントに徹したステージに魅せつけられた40分となった。

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すっかり晴れて気温が上がったスタンディングエリアに多くの人が詰めかけ、大きな拍手とともに登場したのはCHEMISTRY。

「Here I am」「Floatin'」を続けて披露。そしてそのまま歌い出したのは、彼らのデビュー曲にして人気曲となった「PIECES OF A DREAM」だ。

20年以上も経っているとは思わせない歌唱力と色褪せない歌詞、そして大人になった彼らの色気に一気に惹きつけられる。

「You Go Your Way」では声質の異なる2人の歌声がまさに「音楽的化学反応」を起こし、美しいメロディーとなって響き渡った。

そして「Get Together Again」「ユメノツヅキ」「Let's Get Together Now」を続けて披露。

最後は「ララララララララ ラララララ〜ラ」を会場中で大合唱し、この日最高潮の盛り上がりをみせステージを終えた。

CHEMISTRYとは、こういうことだったのかとはっきりと感じられた、圧巻のステージだった。

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バンドメンバーの登場でオーディエンスが沸き立つなか現れたのは、4組目のアーティストLiSA。

「LiSAです。よろしく!」と可愛らしく挨拶したかと思えば、すぐさま「Rising Hope」で勢いのあるライブをスタートさせた。

続けて「だってアタシのヒーロー。」をアップテンポに披露。

MCでは「2025年初のライブをこのSKY Fesで迎えられて、ほんとにほんとにとてもうれしいです。ありがとうございます」と語った。

幼少期を沖縄で過ごしたというLiSA。

「沖縄のいろんな景色を思い出しながら、今日はこのステージで歌わせていただきます。大好きなオレンジ色の空を想って」と、鍵盤ハーモニカを手にもち歌い出したのは、「オレンジサイダー」。

そしてピアノソロからイントロに入ったのは、あの有名曲「炎」だ。大きな喝采を浴び、力強く歌いあげた。

続いて「QUEEN」「crossing field」ですっかりあたたまった会場は、「紅蓮華」でさらに興奮をさそう。

最後は「Crow Song」で会場に一体感を生み、力強いパフォーマンスを終えた。ロックの女王に徹したLiSAの40分のステージを、大人も子どもも一緒に楽しむ時間となった。

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この日の最高人数がどんどん前から詰まっていき、オーディエンスが待ち望むなか登場したのは、ダンス&ボーカルグループのGENERATIONS。

「AGEHA」「Diamonds」「Hard Knock Days」を3曲続けて披露し、圧倒的なダンスパフォーマンスと存在感で会場を魅了した。

特にパフォーマーによるソロダンスは大盛り上がり。

MCではメンバーひとりひとりが挨拶をし、最後は片寄涼太が「こういった形で沖縄に帰ってこられてすごくうれしいです。

この場所で音楽をとおしてひとつになっていけたらいいなと思います」と言葉を添えて、グループが現在手がけるプロジェクトについて紹介した。

メンバーひとりずつGENERATIONSの楽曲をプロデュースし、毎月1曲配信していくというもの。

その企画から生まれた曲「True or Doubt」「気づいたことは」を2曲続けて披露。

そして彼ら自身が大好きだという、沖縄のアーティスト「ORANGE RANGE」の楽曲「花」をカバー。

歌にあわせてみんなで体を揺らし、大合唱のパフォーマンスとなった。そして続くのは「Y.M.C.A.」。

サポートダンサーで出演したEXPGの生徒と共にポップにカッコよくカバーされた名曲で盛り上がりを最高潮にし、最後は「to the STAGE」を披露。

みんなでタオルを振って踊って一緒に盛り上がる時間があっという間に終わってしまい、名残惜しく感じた人は多いだろう。

ステージが終わり暗転した舞台を前に、余韻だけがその場に残っているのを感じた。とても素晴らしいパフォーマンスだった。

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DAY1のトリを飾るのは、HYの音楽の先輩であり、ともに沖縄の音楽を盛り上げてきたかりゆし58。

「SKY Fesの初日のトリを努めてもらえないでしょうかってお願いしたら、『もちろん!僕たちに任せて。みんなを喜ばせてあげるからねー』っていってたよ。みんなも聞きたいよね?」との新里の呼び込みからメンバーが登場。

指笛が鳴り響くなか「ナナ」を披露。

そして「沖縄の音楽仲間、HYが大事に大事に育ててきたイベントなので、だからこそかりゆし58の最初の一歩になった曲を歌いたいんです。あなたに聞いてもらいたいんです。HYに届いたらいいな」の言葉をはなち、「恋人よ」につなげた。

続く「JUMP UP!!」で「スイ!スイ!スイ!スイ!イーヤーサーサー!」の掛け声とともに、会場中がジャンプし大盛り上がりをみせた。

MCでは、「女の人が笑っていたら世界がよくなります。今日はそんな1日でありますように。人生で1番泣かせてしまった女性の歌、歌います」と、彼らの代表曲であり、沖縄の人から愛され続けている名曲「アンマー」を歌いだす。

会場が歌詞に歌に耳を傾けはじめ、みんなが静かに聴き入っていた。

続いて応援歌といわれている楽曲「まっとーばー」、"隣にいる身近な人にメッセージを贈ろう!"のメッセージを込めた「手と手」を披露。

最後の楽曲「証」で“結んだ心は離れない”と何度も歌い、余韻を残し舞台を去っていった。

 

大きな喝采に応えて、「沖縄の音楽よろしくお願いします!」と再度舞台に登場。

「本気で大人が遊んでいる姿をみた子どもは、未来の見え方が変わると思います。大人になるのが楽しみになると思います。彼らが早く大人になりたいぜーっていうような光景を彼らにみせてやりましょう!あと一曲やります!」と高らかに叫び、歌い出したのは名曲「オワリはじまり」だ。

“もうすぐ今日が終わる やり残したことはないかい”の歌詞に、DAY1の終わりへの名残惜しさと、1日はあっという間だから大切にしなければならないというメッセージを受け取った。

サビはもちろんみんなで大合唱。とても心がポカポカして、大切な人を抱きしめてあげたいという気持ちになり、DAY1最後のライブが終わった。

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例年雨予報に悩まされるSKY Fesもなんとか晴れるのが恒例であった。

しかし今年は前夜祭・DAY1スタートまで雨が降ったり止んだりが続き、雨予報が90%の時間もあった。

今回ばかりは雨のなかのフェスになるだろうと思っていたが、1組目のアーティスト「BURNOUT SYNDROMES」が、最高のジャンプで上昇気流を起こして雲を取り払おうと提案したのがきっかけとなったのか...彼らがオーディエンスの最高のジャンプを引き起こし、その後本当に雲が去り晴れ間がさしたのだ。

ラストのかりゆし58まで雨は降ることなく、最後の最後にシトシトと降り出したとき、誰もが「SKY Fesってもってるな」と思ったことだろう。

ひとえに、世界一クリーンなフェスをめざしたSKY Fesだからこその展開だ。

さまざまな奇跡と楽しみを運ぶSKY Fes。ぜひ一度足を運んでほしい。

 

<3月15日(土)「HY SKY Fes 2025 & 前夜祭」DAY1 セットリスト>

■THE安里1丁目ミラクルボーイズ

M1 THE安里1丁目ミラクルボーイズ

M2 奇跡の1マイル

 

■HY

M1 SKY

M2 Ocean

 

■BURNOUT SYNDROMES

M1 FLY HIGH!!

M2 BLIZZARD

M3 花一匁

M4 ヒカリアレ

M5 BABEL

M6 PHOENIX

M7 Good Morning World!

 

■スターダスト☆レビュー

M1 AMAZING GRACE~夢伝説

M2 今夜だけきっと

M3 木蘭の涙(Acoustic)

M4 トワイライト・アヴェニュー

M5 オラが鎮守の村祭り

M6 と・つ・ぜ・ん Fall In Love

 

■CHEMISTRY

M1 Here I am

M2 Floatin'

M3 PIECES OF A DREAM

M4 You Go Your Way

M5 Get Together Again

M6 ユメノツヅキ

M7 Let's Get Together Now

 

■LiSA

M-1 Rising Hope

M-2 だってアタシのヒーロー。

M-3 オレンジサイダー

M-4 炎

M-5 QUEEN

M-6 crossing field

M-7 紅蓮華

M-8 Crow Song

 

 ■GENERATIONS

M1 AGEHA

M2 Diamonds

M3 Hard Knock Days

M4 True or Doubt

M5 気づいたことは

M6 花

M7 Y.M.C.A.

M8 to the STAGE

 

 ■かりゆし58

M1 ナナ

M2 恋人よ

M3 JUMP UP!!

M4 アンマー

M5 まっとーばー

M6 手と手

M7 証

En オワリはじまり

 

 DAY2 

来年3月に7回目の開催が決定!!

「HY SKY Fes 2025 &前夜祭」今年は3日間の沖縄で約2万5000人動員

全14組の豪華アーティストが出演!

笑いあり・指笛あり・カチャーシーあり

 

連日の雨と強風で沖縄とは思えない寒さのなか、1万人を超える来場者たちが雨のなか会場に集まった。頭にSKY Fesのタオルをのせ、カッパを着たり長靴を履いたりと、雨対策をしっかりとり準備万端の来場者たち。

DAY1と同様、メインステージとは別に設けられたグリーンステージでは、MASA MAGICによるマジックパフォーマンスと、沖縄出身のお笑い芸人ありんくりんによるステージが行われ、キャンプサイトエリアで楽しむお客さんから多くの歓声と笑い声であふれる時間となった。

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1組目のアーティストは、キマグレン。

舞台に用意されたひとつのベンチにふたりで腰をかけ、「ボーダーグランド」を歌い出した。

続いて失恋ソングの「あえないウタ」を披露。ISEKI(Vo/G)の爪弾くギターの音色が雨音とあいまって、加えて"シャラ、シャラランラ"のコーラスが切なさを生み出す。

そして「月光浴」でさらにしっとりとした雰囲気に。

ISEKIの優しく透きとおった歌声と、KUREI(Vo)のハスキーなラップが響き渡り、オーディエンスがどんどん引き込まれていく。

代表曲でもある「LIFE」では、サビの“泣きたくて 笑いたくて”をみんなで大合唱し、コール&レスでオーディエンスを大いに喜ばせた。

MCでは15歳の結成当時から再結成までの道のりを、ギターの音色にのせてしっとりと語った。

その雰囲気がまたよく、まるで彼らの出身地である逗子海岸でこのMCを聞いているようだった。

「最後は、自分たちが1番最初に作った曲をみなさんにお届けできればなと思っております。」と「君を忘れない」を披露。

自然と手拍子がはじまり、体を横に揺らしながら静かに音楽を感じ、気持ちよい空気のなか最初のステージが終わった。

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2組目「肝高の阿麻和利」は、HYの地元でもある、沖縄県うるま市の中高校生が出演する現代版組踊。

「肝高の阿麻和利」とは、沖縄に古くから伝わる伝統芸能「組踊」をベースに、現代音楽とダンスを取り入れて、勝連城10代目城主「阿麻和利」の半生を描く、いわば「沖縄版ミュージカル」だ。

本編2時間の演舞をショートバージョンにして、沖縄の伝統芸能を届けた。沖縄ならではのパフォーマンスに、特に県外からの来場者が喜んでくれたのは、彼らにもしっかりと伝わっただろう。

子どもたちにとって、ビッグアーティストと同じ舞台に立つ経験は、唯一無二のものとなったに違いない。

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多くの観客がスタンディングエリアに詰め込み大歓声と指笛があちらこちらで起こるなか、3組目に新世代アーティストimaseが登場。

「初沖縄!」と高らかに叫び、「ユートピア」「Nagisa」を続けて披露。

おしゃれなサウンドと、裏声と地声を自由に操る独特な世界観で会場をポップな色に包んだ。

初めて聞く指笛に喜び、「最高な沖縄、今日は盛り上げていきたいと思います。いきますか?」と「メトロシティ」へつないだ。

そして新曲「FRIENDS!!!」を歌い出す。卒業シーズンの若者へのエールが溢れた、ハートフルな時間となった。

世界で活躍するアーティストたちがカバーした「NIGHT DANCER」はもちろんみんなで踊って歌い、続けて新曲「EGOIST」

そして「Happy Order?」でimaseのステージはあっという間に終了。

雨が続き気温がグッと下がったなかだったか、そんなのは全く感じさせず、音を操る天才を前に音楽を存分に楽しむ30分だった。

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4組目のアーティストは大塚 愛。

登場してそのまま「ロケットスニーカー」をアップテンポに歌い、続けて熱い気持ちをぶつけた楽曲「GO」を披露。

「ここにきてすごく沖縄に似合う曲ができるのがうれしいな。だって見て」と三線をゆびさし、「桃ノ花ビラ」へとつなげた。放たれた音が空に向かって泳いでいくように、会場中に響く美しい歌声だった。

そしてピアノを静かに弾きはじめ、スタートしたのはあの名曲「金魚花火」だ。その世界観にオーディエンスはすっかり引き込まれ、誰もが聴き入っていた。

続けて「プラネタリウム」を、静寂に包まれたまま心を込めて歌いあげた。

最後はガラッと雰囲気を変えて「PEACH」「さくらんぼ」を披露。いつの間にかスタンディングエリアは後方まで人で埋め尽くされていた。

“笑顔咲ク 君と 抱き合ってたい”からはじまるサビは、もちろん大合唱。

「愛してるよ沖縄!」の叫びに、拍手と指笛と歓声で応え、会場がひとつになってパフォーマンスを終えた。

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5組目に登場したのは、若者を中心に幅広い世代に支持されるスリーピースロックバンドSaucy Dog。

「シンデレラボーイ」「シーグラス」と、切ない恋の物語を続けて歌いあげた。

MCでは、「あいにくの曇り空で、思ってたより寒かったんですけど、みんなが迎えてくれるピュー(指笛)とか、そういうのがあったかくてめっちゃうれしいです」とせと ゆいか(Dr/Cho)が話すと、各所から指笛が鳴りだした。

続けて歌う「馬鹿みたい。」では石原の歌唱力の高さと声の美しさを魅せつける1曲となった。

そして「ここにいるみんなの、この時間だけはあなたのヒーローでありたい!」と高らかに叫び、「夢みるスーパーマン」へとつなぐ。

明るくアップテンポに歌い、続く「現在を生きるのだ。」では“さぁ 自分らしく 走り出して行け”と、オーディエンスに応援メッセージを送った。

「イーヤーサーサー」と叫ぶ石原に「ハーイヤ」で返す会場。

そんな掛け合いを楽しみ、最後の2曲へ。

“坂道を登った先の暗がり 星が綺麗に見えるってさ”のフレーズを静かに歌い出し、オーディエンスを「いつか」の世界に引き込んでいく。

ざわついていた会場が石原の歌声と歌詞に耳を傾け、多くの人がエモーショナルな気持ちになっただろう。

最後は「優しさに溢れた世界で」を披露。

メッセージを込めて展開していく「Saucy Dog」のライブに、多くの人が魅了された40分となった。

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6組目は4人組ロックバンドSUPER BEAVER。

「名前を呼ぶよ」「突破口」を続けて披露し、序盤から20周年を迎える流石のパフォーマンス力に会場は大盛り上がり。

“今をやめない やめない やめない やめてしまえば 叶わないから”の歌詞は、心にどしんと響くものがある。

MCでは「HY好きなんで 今日はSKY Fesのための最高のステージを、あなたと一緒に作ろうかなと思ってきました。」「あなたと最高の音楽やりに来たんでお願いします」と叫び、まるでライブハウスのような一体感を生んだ。

“愛してる”の歌い出しからスタートした「アイラヴユー」では、“愛してる 愛してる”の大きなバンドコールを起こす。

続く楽曲は「切望」と「小さな革命」。会場はジャンプし歌い踊り、盛り上がりの最高潮を迎える。

最後は新曲「片想い」と「青い春」の2曲を歌いあげ、圧巻のパフォーマンスを終了。

愛のあるメッセージがいっぱい込められた、ロックな40分だった。

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大トリを務めるのは、もちろんHY!

三線の音色にのせて「イーヤーサーサー」「ハーイヤ」の大合唱のなか登場し、1曲目「Street Story」がスタート。

エイサーを呼び込みカチャーシーを踊り、手拍子して、ジャンプして、歌って踊って、一瞬にして会場をあたためた。

そして代表曲「AM11:00」へとつなげると、20年が経っても色褪せない名曲に、オーディエンスも大合唱となった。

続いてアニメ『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』のオープニングテーマにもなっている新曲「大大大好き」を、ダンサーとともに披露。

「42年間のすべての人生の、いろんな人との出会いや別れを描いた曲になっています」と仲宗根泉(キーボード・ボーカル)の語り出しで紹介されたのは、映画『366日』の主題歌であり、ストリーミング再生数が1500万回を超えたHYの新たな大ヒット曲「恋をして」だ。

卒業式などで別れがあるこの季節とあいまって、大きな感動を生むシーンとなった。

 

最後は人気曲「隆福丸」と「ホワイトビーチ」を続けて披露。

HYの代表曲とはいえ、沖縄県民はなぜこんなにもみんな、HYの曲を歌えるのか不思議だ。

本当にみんながみんな、サビ以外もしっかりと歌えるのだ。おそらくこの光景を初めて目にした人は、沖縄の学校ではHYの歌が教科書に載っているのかな?と思ってしまうだろう。それほど、子どもから大人までみんながHYの歌を口ずさめるのだ。

HYが沖縄県民にいかに愛されているかがよく分かる。

アンコールは「366日」をOfficial Duet ver.で。タイトルコールをすると会場が沸き立ち、仲宗根の奏でる美しい音色に耳を傾ける。

そして徐々にスマホのライトをつけて横に振る人たちが増え、舞台から見た会場は幻想的な灯りに包まれた。

“それでもいい それでもいいと思えた恋だった”からはじまるサビをみんなで大合唱し、感動の渦に巻き込まれたラストとなった。

そうして全員がひとつとなって「HY SKY Fes 2025 &前夜祭」は幕を閉じた。

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<3月16日(日)「HY SKY Fes 2025 & 前夜祭」セットリスト>

■キマグレン

M1 ボーダーグランド

M2 あえないウタ

M3 月光浴

M4 LIFE

M5 君を忘れない

 

■肝高の阿麻和利

M1 ダイナミック琉球 short ver.

M2 伝令

M3 安波節

M4 伊計離島

M5 棒術

M6 あまわり誕生~歓喜~肝高の詩

M7 肝高の詩

 

■imase

M1 ユートピア

M2 Nagisa

M3 メトロシティ

M4 FRIENDS!!!

M5 NIGHT DANCER

M6 EGOIST

M7 Happy Order?

 

■大塚 愛

M1 ロケットスニーカー

M2 GO

M3 桃ノ花ビラ

M4 金魚花火

M5 プラネタリウム

M6 PEACH

M7 さくらんぼ

 

 ■Saucy Dog

M1 シンデレラボーイ

M2 シーグラス

M3 馬鹿みたい。

M4 夢みるスーパーマン

M5 現在を生きるのだ。

M6 いつか

M7 優しさに溢れた世界で

 

 ■SUPER BEAVER

M1 名前を呼ぶよ

M2 突破口

M3 アイラヴユー

M4 切望

M5 小さな革命

M6 片想い

M7 青い春

 

 ■HY

M1 Street Story

M2 AM11:00

M3 大大大好き

M4 恋をして

M5 隆福丸

M6 ホワイトビーチ

En 366日(Official Duet ver.)

 

SKY FesはHYメンバーが地元沖縄で、「地球と子どもたちと未来のために」できることはないかと考え、生み出された。子どもたちの大きな夢やチャンス、家族みんなでつながっていく大切な時間になればというHYの思いのとおり、多くの人にとって大切な場面となったことだろう。

SKY Fesは参加する出演者とHYメンバーの仲の良さも垣間見られ、アーティストとしてだけでなく人間的な部分が存分に伝わるフェスだ。

参加するたびに好きなアーティストが増えていく。いままで知らなかったアーティストを探りに、一度遊びにきてはいかがだろうか。

 

来年7回目となる「HY SKY Fes 2026 & 前夜祭」の開催も発表され、2026年3月20日(金)21日(土)22日(日)に開催が決定。

なおこの3日間の模様は、2025年5月1日(木)19:00~23:30、CSチャンネルフジテレビNEXTにて独占放送されることが決定している。

文:五十嵐梨花